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【佐藤優】アメリカと北朝鮮は口先だけのプロレス!白人至上主義トランプは日本を見捨てる⁈

投稿日:2017年8月19日 更新日:

2017年8月18日放送の文化放送ラジオ『くにまるジャパン極』にて、元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏が、緊張高まる北朝鮮とトランプ政権の外交戦略を語った

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日米両政府は河野外務大臣、小野寺防衛大臣とティラーソン国務長官、マティス国防長官との安全保障協議委員会いわゆる2プラス2で、北朝鮮の非核化と弾道ミサイル開発の阻止に向け圧力を強めていくことで一致しました。

日本とアメリカは、北朝鮮へ対話のメッセージを出した

(野村邦丸) 金正恩が「アメリカの出方を見守る」という発言をしたことによって、アメリカと北朝鮮の緊張がやや沈静化と言われてる中での2プラス2、それにしても日米で確認作業が行われたと言うことです。

(佐藤優) このニュースからすると、逆に北朝鮮を安心させるためのメッセージを出してます

(野村邦丸)どういう様な?

(佐藤優)アメリカは、日本に向けてミサイルが飛んできた場合は迎撃すると言っています。ところが日本は、アメリカ大陸やグアムに向けてミサイルが撃たれた場合、迎撃すると言ってないんですよ。だからここでは集団的自衛権の行使をするとは話してないですよね。

ということは、集団的自衛権は使えるカードとしては持っいてるけども、それは切りませんというメッセージですよね。

いま問題となってるグアム周辺にミサイルが飛んだ時どうするか。それについて日本は何をするかと言っていないですよね。

ということは、北朝鮮に事を荒立てるつもりはないというメッセージ出していることになります。ですから、今回の2プラス2は非常に緩いメッセージで、対話に力をいれてくれ、こういう意味合いです。

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北朝鮮も大して過激な事をしている訳ではない

(野村邦丸)北朝鮮も、グアム周辺の海上に4発のミサイルを撃ち込むと、攻撃という言葉を使いエスカレートしてきていると言われますが、次はどの様な対話になるのか。佐藤優さんが危惧されてることは、北朝鮮がパキスタンの様な(核保有を黙認される)国になるのではないか、その含みが今回の2プラス2にもあったかどうか。

(佐藤優)そこまではまだ行っていないと思います。

まず整理しておかないといけないのは、国際法上「公海使用自由の原則」があります。公(おおやけ)の海、すなわち陸地から12海里の外側の海ですね。そこは軍事的に使用しても構わないんです。だからミサイルを打ち込むのは国際法上は合法なんです。ただし、その時には危険水域の設定をしないといけない。◯月◯日の◯時に、この海域にミサイルが飛んでくる可能性があるので気をつけてくださいという、危険水域の設定すれば国際法的には合法なんです。

ただし、北朝鮮に関してだけは、弾道ミサイルの発射が国連決議で禁止されてますから、ミサイル発射は違法なんですね。

日本やアメリカが、仮にロケットを太平洋に打ち上げるのは全く違法行為ではないんです。

普通に話してると、北朝鮮がミサイルを撃つこと自体と言うのがとんでもない国際法違反だって言うな感じのイメージで捉えたんですが、実はそれほどたいした話じゃないんです。北朝鮮は国連決議でミサイル発射を止めろと言われてるだけの問題なのです。

ですから北朝鮮はそれほど極端に激しいことをするわけではなく、国際法としては合法と説明できる事をやる中で、アメリカを何としても対話の席につけたいと言う事なんですよ。今、流れは対話の方向に向かってますから。結局、一種のチキンレースですよね。

このチキンレースは北朝鮮側が有利に進んでます。

(野村邦丸) 最終的に北朝鮮はアメリカ一国に対して対話のテーブルにつけさたいわけですよね。

(佐藤優) そのとおりです。というのは北朝鮮の体制を保全する、その保証を取り付けることが出来るのはアメリカだけです。中国やロシア、日本から保証を取り付けても、アメリカがその気になれば何時でも北朝鮮を潰せますからね。だから北朝鮮はアメリカ以外と交渉する気がないわけです。

そうなると、アメリカが交渉のテーブルに着くと言う流れになるでしょうね。

白人至上主義のトランプ政権は日本を見捨てる?

(野村邦丸)パキスタンは核保有国です。パキスタンとインドの両国は衝突している。インドは以前より核を持っていて、パキスタンも持たないでくれと国際社会から言われながら、実質的には核保有国になってしまった。

北朝鮮も同様に、北朝鮮は核兵器を持ってないと言いつつも、実際は持ってると言う国にしたいわけですよね。

(佐藤優) そうですね。今まで核兵器を開発してから、それを実際に無くした国は南アフリカだけです。でも南アフリカはその結果、国際政治における影響力がだいぶ弱まりましたからね。

そういうことを考えた場合には、北朝鮮が既に持っている核兵器、これ無くすという事は過去の先例に照らし合わせたらほとんど無いのですよ。

そこから現実にどう考えるかって言うことになると、アメリカはとにかくアメリカ本土に飛んで来なければいいと、こう言った所で妥協してしまう危険性がかなりありますね 。

(野村邦丸) ICBMの実験はもうやらないと。でも核兵器の研究と保有それは暗黙の了解で認めてよという事になれば日本も困るわけです。

(佐藤優)それは日本としては非常に困ります。日本列島全域が北朝鮮の弾道ミサイルと核兵器の射程圏内に入る。
それをもとにして北朝鮮がいろんな無理難題を言ってくる可能性が十分ある。

(野村邦丸)佐藤優さん、中国もロシアもそれは許さないと表面的には言ってますよね。アメリカもありえないってこと言ってますよね。実際は外交の水面下で行われる交渉の中で、でもこれ認めちゃおうって言っちゃう可能性ってどのぐらいですか。

(佐藤優)トランプ政権はかなりありえると思います。オバマ政権だったらありえなかったです。オバマ政権はむしろその前には北朝鮮の金正恩を除去するという方向に行ったと思いますね。
ただトランプの場合は、「所詮東アジアの話だろう、アメリカの方にこなければいいよ」と、そのような形でケリを付ける可能性ありますね。トランプ自身の考え方で、最近露呈したのは白人至上主義です。

〈書き起こし終わり〉

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