作家で元外務省主任分析官の佐藤優氏のラジオでの発言を中心にまとめたブログです

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【佐藤優】第三次安倍改造内閣発足!野田聖子と河野太郎がカギ【くにまるジャパン】

投稿日:2017年8月9日 更新日:

2017年8月4日放送の文化放送ラジオ『くにまるジャパン極』にて、元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏が、安倍晋三総理の内閣改造と、安倍政権の課題を語った

安倍総理大臣は第3次安倍3次改造内閣の組閣を行いました。
総務大臣に野田聖子元自民党総務会長、外務大臣に河野太郎前行政改革担当大臣を充てました。経済再生担当大臣に起用された茂木敏充自民党政調会長は政権の看板政策、人づくり革命担当を兼務します。

安倍総理大臣は会見をお詫びからスタートさせました。内閣支持率が急落する中、安倍総理は安定有線の布陣で政権の立て直しに全力を挙げる構えです。

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安倍晋三総理への信頼はまだ残っている?

(野村邦丸) 安部総理は目を固く瞑っておよそ10秒、頭を垂れたと言うことです。
第三次安倍第三次改造内閣、閣僚経験のある実務者が集まった新しい内閣と言うことですが、いかがでしょう。

(佐藤優) 非常に評価が難しいところで、安倍内閣総理大臣がこれだけ丁寧に謝った場合、一応信頼がある場合には「誠実だ」「ちょっと増長したかもしれないけど良くなったな」と思われて、支持率は跳ね上がるんです。
ところが、信頼っていうのは一定の枠があるんです。その(信頼の枠の)外側に出ていると「なんだ白々しい」、「裏表があるんじゃないか」、「また支持率が上がれは傲慢になるのか」と受け止められる。
どちらになるかということですよね。これは非常に読み難い。(支持率の)数字出てこないと分からないですから。

それから、来週から各週刊誌が手ぐすね引いているはずですから、色々出てきますよね。そう言ったところで(今井絵理子議員の様に)何かおててつないで新幹線とかね、あるいはまた(豊田真由子議員の様に)とんでもない暴言が、このハ●!みたいなのが出てくるとか。

もう一つの不思議に思うのは、閣僚というものは、内閣総理大臣を支えるものなのですよ。ところが野田聖子総務大臣が次の総裁選に必ず出るって言いましたね。
ということは「安部総理の首取ったるで」と、(大臣就任の)その日に言っているわけですよ。これもすごく不思議な現象ですよね。

あと今、ハッと思ったのは、「人づくり革命」を看板製作にしてるというんだけれども、ワーディングとして自民党は「革命」という言葉は、ものすごく嫌うはずなんです。
そういえば共産党の小池晃議員が文句つけてましたよね。「敬虔と革命と使わんでくれ」と。
そうなると、最近共産党よりも自民党の方が革命というワーディングに対する抵抗感が少なくなっているのかなと。

今、挙党態勢で全ての力を結集してやりたいと言うことなんだけれども、結集できる方向に行くのか、それとも虚像の挙党になるのか、そこの所はまだ判断できないですね。

総理気取りの野田聖子氏は安倍総理と衝突する

(野村邦丸) 新閣僚の発言、まず野田聖子総務大臣ですね。これは野田聖子さん側からも総務大臣のポストと決めていたらしいんですが、すんなり通った。
僕は会見でびっくりしたのが、もともとは決して悪い言葉ではない君子豹変という(言葉を使った)。「立派な人は過ちに気がつけば改めて正しい道に戻る」という意味なんだそうですが。最近使われ方でうちの部長君子豹変だよねと。

(佐藤優) 朝令暮改に近いですね。
それよりももっと重要なの、豹変して良いのは君子だけです。野田聖子さんは君子ではないですから。豹変して良いのは内閣総理大臣だけなんです。君子豹変する意味合いというのは。ということは、もう君主のつもりですよ。
豹変して良いのは、国家を全体を運営する君子になった場合、間違いがあったり状況の対応で前言にこだわっていたら国家おかしくなっちゃうでしょ。
ということは、君子豹変という言葉を使って構わないと思っている、その無意識の状態の中と、総裁選に出ると言ってる事は一緒です。
野田聖子さんは、もう総理になったつもりなのかという話ですよね。

意図してやっているのなら矯正できます。また彼女からこの種の発言が出てくると、そのうちこの政権の主人は誰だということになって、安倍総理とぶつかってきますよ。初日からこうですもの。

(野村邦丸) 一方では野田聖子さんは、自由に発言できる自民党に戻していくんだと言っている。内閣の中にいながら、自分は自由にやっているんですよと言えるじゃないでか

(佐藤優) 過去の自民党をみれば分かりますけど、内閣に入った場合、自民党は鉄の規律ですよ。党務についている人や、無役の人間は何でも言えますけどね。「何でも言える自民党」と「何でも言える内閣」とは違いますから。党内で何でも言えるというのは、政党として良いことです。しかし、閣僚がそれぞれ方向の違うこと言っていることは、ぶっ壊れているということです。党と政府は違います。

(野村邦丸) 今回の第三次安倍第三次改造内閣の目玉は野田聖子さんの起用かとは思うんですが。

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河野太郎外務大臣は父の河野談話を超えることができるか

その他の閣僚で驚いた、そして当の本人が深夜に電話を受けて驚いたと言うのが岸田外務大臣に変わる河野太郎外務大臣。河野洋平さんがお父さんですよね。今まで河野談話と言う中国韓国色々と言われてる中で、その息子さんの河野太郎さんが外務大臣になりました。
河野太郎さんも外務大臣起用で驚いたのではと思うんですが。

(佐藤優) そうだと思います。外務大臣の準備はあまりされてませんでしたから。外務省の官僚とは仲のいい人ですけどね。
お父さんと安倍総理とを比べると、安倍総理に近い外交路線だとは思うのです。しかし河野談話という、「河野」の名字が付いているものを否定する行動が取れるかどうかですね。だから中国・韓国はそこの所はカチッと食らいついてるわけですよ。

(野村邦丸) 歓迎するというコメントですよね。

(佐藤優) 歓迎すると言うのは「この河野という名前がついた外交大臣が来たから最大限利用させてもらえるぜ」と。そうすると韓国との関係ではまさに(河野談話の)慰安婦問題に関する合意、これは事実上ぶっ飛んでるわけですからね。或いは大使館前、総領事館前に徴用工像とか出来てきますよ。あと歴史認識問題。

今のところ韓国は IMFの勧告を受けたのが、韓国がおかしくなった原因じゃないかと言うんだけれども、さらに遡って日本帝国主義の植民地がそもそもの根源だということになってくる可能性も十分である。そういうところに対峙しないといけないんですね。

それから、中国との関係においては尖閣で採掘を始めています。今回はかなり本格的です。こういう状況の中で対峙せざるをえない、というのが一つ。

総裁選の為に、安倍総理は北方領土交渉を進める

(佐藤優) それからあと一つは、安倍政権になって北方領土交渉がすごく動くんです。どうしてかというと、目に見える成果をあげないと(安部政権が国民にに対して)信頼を回復できないでしょ。
経済政策で(目に見える成果を)上げれます?なかなか目に見えるものがない。まあ、小中学校の給食費の無料化でもすれば、見える改革になりますけどね
それから外交では、北朝鮮だって中国だってロクな話が無いし、トランプさん相手に外交の成果なんかは出ないですよ。
その状況のところで、北方領土だと来年の3月にロシアの大統領選挙でプーチンさんが再選される可能性が極めて高い。そうなれば、来年9月の総裁選で安倍さん盤石と言えないですよね。もし来年の大型連休中に安倍さんが訪露して、1956年の日ソ共同宣言に基づいて、とりあえず歯舞群島と色丹島を返すという基本合意するのことができれば、これ(総裁選で)総理大臣が変わったらなかなかやれないですよね。
今年の7月9日にロシアのエカテリンブルクで森喜朗元総理とプーチンさんが会った時も、プーチンさんは安倍さんとやりたいと強く言ってたと。だから内政上、安倍総裁再選の日露関係がテコになりますよね。だから日ロちょっと動き出すんんじゃないか。
でもその時に、今までの経緯について岸田元外務大臣は熟知してますけど、それほどご存知ではない河野さんが支えくと言うのは、なかなか難しいと思いますよね。

<書き起こしおわり>

-くにまるジャパン, 佐藤優, 安倍総理

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