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防衛省の叛乱⁈ 勘違い官僚たちを痛烈に批判【佐藤優・くにまるジャパン極】

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2017年7月21日放送の文化放送ラジオ『くにまるジャパン極』にて、元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏が防衛省内部で高まる稲田大臣への批判に対し、防衛省を痛烈に批判した

南スーダンでの国連PKO平和維持活動の部隊の日報が隠蔽された問題で、稲田防衛大臣が日報の電子データを公表しない方針を了承したことが、特別防衛監察結果の原案に一切盛り込まれていないことがわかりました。
特別防衛監察の制度上、稲田大臣は調査対象外ですが、監察結果の原案には大臣が参加し日報を公表しない方針が決まった今年2月の会議や、大臣と陸上自衛隊側とのやり取りの記述はなく、全容解明には程遠い内容です。

防衛省内部で叛乱が起きている

(野村邦丸)  特別防衛監察は稲田朋美防衛大臣は調査対象外。大臣が査察を命じているので制上は対象外に。問題は稲田大臣が非公表にすることを了承したかという。

(佐藤優) 論外ですね。自分が観察対象外でも、稲田大臣がこう言ってたと部下の発言を記録に残すのは、監査の対象ですからね。ですから稲田さんに触れないというのは異常ですよね。

ただね、もう一つ異常な事があるの。何で内部報告書の原案が外に出て来るのか言うことですよね。

(野村邦丸)  普通、外に漏れてはいけないわけでしょ?

(佐藤優) 当たり前です。極秘です。ということは誰かが流しているんですよね。
稲田大臣と黒江防衛事務次官がどういう関与をしたか。私はろくでもない関与をしたと思っているので責任追及してもらいたいですけどね。
その事とは別に、情報を流してるやつも処分しないといけないの。なぜか。自衛隊は武器を持ってるから。これは海上保安庁・警察もそうなんだけども武器を持っている役所の中で下克上が起きることはものすごい危ないですよ。外務省や財務省や経産省での情報リークと違うの。
武器を持ってる役所って言うのは文民統制に完全に従ってもらう。どんなことがあっても上の言うことに従って、外部に対して自分の意思で動く事をしない。
そうじゃないとまた戦前の関東軍みたいなことになる。
新聞やテレビ局は、情報をくれる人は良い人ですからね、情報提供者を守るというスタンスになると思うんだけれども。とってもおかしい事が起きている。
これは「稲田大臣の言うことを聞け」と言うことじゃなくて、むしろ安倍政権が、防衛官僚や制服組の人たちが従えないと思うような政治家を、大臣にしたらいけないんですよね

官僚が助長する防衛省だけの特異な体質

(野村邦丸) 防衛省は独特ですよね。背広組と言われる防衛官僚と、もう一方は制服組と言わる統合幕僚会議本部長頂点とする現場の方。ほとんど防衛大臣出身ですけど。この二系統があって、あくまでも制服組は背広組に文民統制・シビリアンコントロールをしなくてはていけない【注:邦丸氏の言っている事は「文官統制」であり、「文民統制」とは異なる】のが、今防衛省の中は佐藤さんどうなっているのですか。

(佐藤優)(防衛省内部は)ごちゃごちゃ。

これ誰も指摘してないんですけども、本当の事なので言っちゃうけどね。財務省や外務省だったら(キャリアを)25人とか採用されるでしょ。局長になれるのは5人ですよ。だから5人のうち4人は淘汰される。幹部になれない。

防衛省は(キャリア)採用3.4人でしょ。100%幹部になる。それから20代の後半で地方に行けば部下1000人単位でいるからね。
だから防衛省は増長しやすいとこあるんですよ。以前の防衛事務次官の守屋さんとかね。沖縄に暴言を吐く様な田中聡沖縄防衛局長みたいのが出てくるわけですよ。あの役所の体質的な問題が有るんですよ。それから日米同盟を激しく非難するような論文を書く田母神さん。めんどくさいですよ。

ただ何よりも強いのはそこは武器を持ってますから。そういう役所の人たちが、自分が考えるところの正義に従って動き出してことやると、日本の政治の根本がおかしくなるし、民主主義に反することが起きる。今、防衛省で起きている事は非常に危惧をしながら見でるわけです。

大臣の仕事は組織マネジメント

(野村邦丸) 稲田朋美大臣の資質云々って今問われてることなんですけど

(佐藤優) これも深刻な問題です。

(野村邦丸) 防衛省内で「稲田大臣はダメだ」と言ってリークをするようなことは、非常に危険である。

(佐藤優) 極めて危険です。しかも、戦前の旧軍と人的にも連続性はないとは言いつつも、実力を行使する役所ですからね、体質は似たものが有るわけですよ。
だから下克上的な動きと、政治に口をだす、こういうことを武器を持っている人達がやることをストップをかけないと、日本の国がおかしい事になる。
今起きている事は深刻なことで、内部文章が稲田大臣を引きずり下ろすという政治的な思惑から使われている事。これ自身もきちんと監査してして処分しないといけない話だと思いますね

(野村邦丸)  防衛庁から防衛省に格上げは安倍総理がご自身で行った事ですよね。安倍さんも防衛大臣を重んじていなかったんじゃないか。第2次安倍内閣の時は小野寺五典さん、防衛畑てばないけど非常に真摯に仕事されていた。

(佐藤優) 防衛や軍事の事を詳しく知ってる必要はないんです。組織マネジメントがきちんとできれば良いのですよ。防衛の詳しい事は説明を受ける中で勉強して行けばいいわけですから。

(野村邦丸) 今回、稲田大臣が資質を問われていますざ、防衛大臣はきちんとコントロールできる人じゃなきゃいけないことですね。

(佐藤優) その通りです。ですから、これは早く大臣を変えないという安倍政権だけの話ではなくて、日本の国家構造がおかしくなる。

政治に文句がある官僚は、役所を辞めてから発言しろ

今、防衛省の中で恐らく制服組の一部、それも現場に近いところが「やっちまえ」とこういう気持ちになってると思う。今の時点で「やっちまえ」というのは文章ですよ。銃を持って行かないという保証がどこにもない訳で、どんなに嫌な大臣でも揉め事は内部でやれと。どうしても自分の信念と反することなら辞めろ。辞めて、元自衛官として言論人としてやれ。このルールはきちんとやらないといけないと思うんですね。

ですから以前、海上保安庁の人がビデオを出した。これは快挙だとか、国民の知る事を情報提供してよかったじゃなかという意見を言う人もいたんですけど、私はそれに対してダメだと。

海上保安庁は銃を使うことができる役所だから下剋上を絶対認めたらダメだと。官僚達が自分達が正しいという信念に従って、政治を変えようとすることは認めたらいけない。
その場合は外に出て政治家になりなさいと。あるいは服務規律の外側に出て一人の民間人とした発言しなさい。私はそこの事を厳しいやっていかないと、また日本は大きな過ちを犯す可能性があるそこを非常に心配してます。

(野村邦丸)その大原則は絶対に守らないろいけない事ですね。

(佐藤優)そうです。特に武力を持っている人達が政治に口を出してくる。これは、絶対に避けないといけないと思います

〈書き起こしおわり〉

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