作家で元外務省主任分析官の佐藤優氏のラジオでの発言を中心にまとめたブログです

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稲田防衛大臣下ろしは制服組の不満が原因【佐藤優・あさラジ!】

投稿日:2017年7月20日 更新日:

 

2017年7月6日放送のニッポン放送ラジオ『高嶋ひでたけのあさラジ!』にて、元外務賞主任分析官で作家の佐藤優氏が相次ぐ稲田大臣の失言と防衛省制服組の暴走について語った。

南スーダン国連PKO部隊の日報が隠蔽された問題で、防衛省事務方トップの黒江事務次官の意向に沿ったものとわかりました。一方稲田防衛大臣は隠蔽の方針が決まったとされる緊急会議について開催した事実は無いとしています。

日報の隠蔽を稲田大臣は認識していた

(高嶋ひでたけ 佐藤さん、状況を想像すると黒江哲郎事務次官と岡部幕僚長と稲田大臣が額を集め表にたらまずいですよ公表は無しで宜しいですねこんな(共謀という)ことですか?それとも報告することがありますと、「非公表としました宜しいでしょうか。」(と事務方が決めたのですか?)

(佐藤優) 前段に決まってますよ共謀ですよね。

(高嶋ひでたけ) 共謀ですか。

(佐藤優)この事の政治的な危うさを(大臣と事務方が)共有しておかなきゃいけないですからね。

シビリアンコントロールが効かず稲田大臣下ろし

(高嶋ひでたけ) ということは、稲田大臣が嘘ついていることになりますよね

(佐藤優) 嘘をついてるのか、記憶が変容してるのか。時々記憶が完全に変容する人いますから

これは役人が作った応答要領では無いですそのような会議は無いと稲田大臣は断言してるでしょ。断言するという事は、役人とすり合わせずに自分の記憶で言ってますね。と言うことを裏返すと齟齬は出てくるでしょ。もう役人が助けてない訳です。「稲田大臣は防衛省から出て行って下さい」と(防衛省の役人が)やってるわけ。これはすごく危ないんですよ

シビリアンコントロールが効いてないといけない役所、特に重要な役所は警察署・防衛省・海上保安庁。員が武器を使うことができるから。そこで政治統制・シビリアンコントロールが効かなくなったら何が起きるか分からない。

二重の問題は幹部たち陸将まで含めて全部話したのに、(組織の)下から漏れてきたでしょ。これも一種の下克上なの。

(高嶋ひでたけ) 一言で言えば、すっかりなめられてるじゃないですか。

(佐藤優) そう、怖くないの。

(高嶋ひでたけ) 安倍総理は一目おかれているわけしょう。稲田さんはなめられてるわけ。

(佐藤優) それから幕僚も次官なめられてわけです。「何だよあいつら。国の事を何も考えないで。現場でやっている俺達どうなっていると思っているんだ」と。

(高嶋ひでたけ) 国民目線だと映像で散々出て南スーダンで戦闘してたの分かっているでしょ。

現場に派遣された自衛隊のPKO部隊は「命を取られるかもしれない」と日報に必死に書くでしょ。弾が飛んできたから。その日報があると、PKO5原則に反するから野党に攻撃さられると。だから臭いものには蓋で隠蔽したと。図式は簡単ですよね。

外務省では日報隠蔽は起き得ない

(佐藤優) 物凄く簡単なんです。だからこういう事は外務省だったら多分起きません。

(高嶋ひでたけ) それは何故?

(佐藤優) 外務省なら現場が報告書を出さないから。外務省は現場まですごく政治的だから。政治判断をするから、目の前に沢山、弾が飛んできても見えなかったと報告する。これ外務官僚だったらやりますよね。
ではこれ事実しておきてしまったら、事実は事実として残しておいて、その上での政治判断をさせるそこの事ではこれは戦闘行為ではないと我々は理解してると。こういう形で最後まで詭弁を弄するっていうの普通の官僚のやり方ですよね。普通じゃないんですよ。

(高嶋ひでたけ) 思い出したは、小泉総理大臣の時にサマワは戦闘地域非戦闘地位かと問われた小泉総理が、「自衛隊の行っている所が全て非戦闘地域だ」とね。こう言ったんですよ。

(佐藤優) 非戦闘地域は自衛隊が行っている所だと。要するに明日の天気は晴れか、晴れ以外のいずれかですと。これは絶対100%正しいんですけれども、何にも天気に関する情報がない。こういう事とですね論理学だとトートロジーと言うんですけど。

黒江事務次官更迭が沖縄の辺野古問題に影響する

みんな以外と気がついてないと思う。これ沖縄の人達も聞いていると思うんですけど。辺野古に影響ありますよ。黒江事務次官が中心になってやった話だから黒江事務次官の首が危なくなってる。そうすると彼のやっていた事の全部検証になります。

となると、辺野古も揉めますね。防衛政策全体に及びますよ。THAADにも全部。

(高嶋ひでたけ) 83日の内閣改造で稲田さんが飛んでおしまいという話ではない

(佐藤優) 昔、小泉純一郎さんが田中真紀子さんといっしょに野上外務事務次官を飛ばしたと。あれと同じになるかもしれませんね2人やめさせるって言う可能性が出てきてますね。

(高嶋ひでたけ) まだ進行中であると。

どんな大臣でも防衛省は従え。従えない様な政治家を大臣にするな

(佐藤優) いやかなり深刻で政権の帰趨に影響を与える事になるかもしれないですよ。

それから政権が防衛省をグリップできてない。これからも様々な情報が出てくると思います。ある意味、防衛省の関東軍化という、ものすごく危な要素を孕んでいるで、とにかくね武力を持っているから、どんな大臣でも防衛省は100%従わないといけない。それから政権は従えないような人を大臣にしたらいけない。

(高嶋ひでたけ) 本当そうですね。

(佐藤優) すぐに状況を変えないと大変な事が起きる。防衛省の中、特に現場の制服組の不満がこのままだと沸点に達しますよ。

(高嶋ひでたけ) 太平洋戦争も中国大陸で陸軍が関東軍になって勝手なことやった。

(佐藤優)自分達は良かれと思ってやっていた訳ですからね。今、防衛省で起きている事態は深刻ですね。

〈書き起こしおわり〉

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